京都大学医学部附属病院 薬剤部

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入院予定の方へ

京都大学病院に入院を予定する患者さんへ
(保険薬局に入院前薬剤関連情報提供書の作成してもらうことを推奨します)

 本院は、患者さんやご家族と一緒に薬剤の安全を高める取り組みを行っています。
 この文書は、かかりつけ保険薬局に入院前薬剤関連情報提供書の作成を依頼する方法を説明するものです。薬剤安全のために、かかりつけ薬局を訪問し、服薬情報提供を依頼してください。ぜひともご協力をお願いします。

1. なぜ、入院前に薬の情報を整理することが必要なのですか

 例えば、手術や出血を伴う検査や処置の際には出血します。通常は出血すると血液を固まらせる働きが体内で働きますので、血液が固まりやすくなります。ところが、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞を予防するために、血液を固まりにくくする薬を服用されている場合には、手術の際に止血しにくかったり、いったん止血されていても、手術後しばらくたってから、出血したりすることがあります。そのため、手術前に薬を中止する必要があります。
 また、女性ホルモン製剤(低用量ピル等)を服用されている場合には、血液が固まりやすくなります。手術の際には、血液を固まらせる働きが体内で働きますが、女性ホルモンの作用によって血栓を作りやすくなると、脳や肺の静脈に血栓が詰まり、生命にかかわることがあります。低用量ピルは手術の28日前から中止します。
 薬の中には、傷の治りを遅らせる作用のあるものもあります。
 このように、手術前後の期間に服用を中止し、注意を払う必要のある薬は大変多く、数十種類もあります。ジェネリックと先発品で名称が異なる場合もあり、丁寧に確認する必要があります。
 本院でも、手術のために入院した当日、服用を中止できていなかった薬剤が判明しために、手術が延期になった事例をいくつか経験しています。がんの手術の場合には、手術の遅れ自体が望ましくないできごとですが、安全を考え手術を延期しました。また、退院後に服用を再開する薬があったものの、退院時に確認不足により、服用を再開していなかった事例を経験しています。保険薬局において、入院して手術を予定していることを伝えておくと、再開忘れに気がついていただける可能性もあります。
 
 このように、かかりつけの保険薬局で薬の情報を一元管理してもらって、現在、服用されている薬の情報を整理して、本院に提供していただくことで、手術前後の薬に関わる安全性が格段に向上します。

2. かかりつけの保険薬局にお願いしてほしいこと

 かりつけの保険薬局に、「入院する予定があるので、入院前服薬情報を京大病院薬剤部に送付してください。」と伝えてください。必ず、服用中の薬(サプリメント含む)とお薬手帳を持参してください。

 用意するもの

 ① 服用中のお薬すべて
 ② おくすり手帳(他病院処方に関するもの含む)
 ③ 「入院前薬剤関連情報提供に関するお願い」一式

 

よくあるご質問

「複数の薬局で薬をもらっています。すべての薬局に依頼するのでしょうか?」
回答:1つの薬局にご依頼いただくようにお願いします。
「服薬情報提供」とは、その薬局が調剤していない薬も含めてお薬の情報を整理して、医療機関に伝えることをいいます。他の薬局で処方されている薬やお薬手帳も持参して入院前服薬情報書を作成してもらってください。

「薬局で、対応が難しい場合もあるでしょうか?」
回答:あるかもしれません。病院やクリニックで直接薬を受け取っている場合は、おくすり手帳に貼るシールが発行されないこともありますね。複数の薬局から薬を受け取っているときも情報が漏れることもあるかもしれません。
ご自身のおくすり情報を正確にもれなく記録するために、マイナンバーカードからの情報提供を有効にしてはいかがでしょうか。ご自身の電子お薬手帳でもマイナポータルサイトにつないで、情報を取得することができます。ぜひご活用ください。

3. 服薬情報提供の費用について

 薬剤師が服用薬を確認し、情報を整理し医療機関に伝える対価として500円が健康保険組合から薬局に支払われます。そのうちの自己負担分のご負担が必要です。

ご不明な点は、薬剤部(075-751-3581)までお問い合わせください。